ウインドキャラバンWIND CARAVAN
「ウインドキャラバン」は、2000年から2001年にかけて、新宮 晋の風で動く彫刻21点を地球上の僻地6ヶ所の自然の風景の中に設置し、各地の先住民と交流をはかりながら、自然との接点の多い彼らの生き方から、地球の未来の生き方に付いて学ぼうという試みだった。2000年6月、兵庫県三田市にある新宮 晋のアトリエ前の田んぼを皮切りに、同年11月にニュージーランド、オークランド沖の無人島、2001年2月にフィンランド北極圏の凍結湖、4月にモロッコ・タムダハトの岩山、7月にモンゴル・ウランバートル近くの草原、11月から12月にかけてはブラジル、セアラ州の広大な海岸砂丘を巡った。各地で先住民やその土地の人々と交流し、子供たちと一緒に多くのワークショップを行った。例えば、子供たちと三田で植えた米を秋に収穫し、それをニュージーランドで巻き寿司にしてマオリの子供たちに食べてもらうという、子供から子供へのメッセージが繋がり、最終的に世界を結ぶリンクが構成された。
そのウインドキャラバンのコンテナが出発した神戸港で、今回時空を超えて初めて展示する機会を与えてもらえたことに、新宮は深く感謝している。